役立つ情報

日々健康に暮らしていくために役立つHIV感染症や医療などに関する情報を提供しています。とくに外国から日本へ移住した人のために役立つ内容も含めて掲載しています。

検査
保健所/保健センターのサービス
日本の医療体制
日本の社会保障制度
HIV感染症について
よくある質問


検査

HIVやSTIの検査について

HIVに感染しているかどうかは、検査をしないとわかりません。HIV検査は保健所/保健センターで、無料で本名を伝えることなく受けることができます。保健所/保健センターによって性感染症(梅毒、クラミジアなど)も同時に検査できるところがあります。
医療機関でもHIV検査をできるところがありますが、無料ではありません。

多言語対応がある検査場所
京都市(英語)

木曜の夜間即日検査です。匿名・無料で検査を受けられます。検査当日に英語の通訳者を利用できます。予約の際に通訳を希望すると伝えてください。

場所:場所:下京区役所1階

日時: 毎週木曜日(祝休)(祝休)6pm~7:30pm

検査内容:
(1)HIV即日検査(1時間程度で結果を返します)
(2)性感染症(梅毒、淋病、クラミジア)(次々回以降の検査実施日に返します)

※予約が必要です。

※スクリーニング検査の結果は約1時間後にわかります。スクリーニング検査の結果、確認検査が必要となった場合は、次々回(次の次)の検査実施日に再度来所となります。

予約・問合わせ(英語):CHARM 06-6354-5902 月~木曜日10am~5pm

予約・問合わせ(日本語):京都市保健福祉局保健医療課 075-222-4249平日9am~5:30pm

HIV検査結果の意味

HIV検査の結果は「陰性」もしくは「陽性」と示されます。

「HIV陰性(-)」は、HIVに感染していないという意味で、「HIV陽性(+)」は、HIVに感染しているという意味です。

HIVに感染した場合、多くは感染後4週間ほどたつと、血液検査で陽性の結果がでるようになります。したがって、感染する可能性があった時から4週間後に受けた検査で「HIV陰性」であれば感染していないと考えられます。ただし、検査で陽性の結果がでるようになるまでのこの期間には個人差がありますので、最後に感染の可能性があってから8週間たっておらず心配な場合は、もう一度検査を受けることをお勧めします。


保健所/保健センターのサービス

日本では、病気の人を治療することを目的とした病院の他に人々が健康に暮らすための支援をする保健所/保健センターがあります。保健所/保健センターでは、病気を予防するためのサービス、子どもを産んで育てる人のサービス、病気をもって生きている人がより良い暮らしをするためのサービスを提供しています。

通訳サービスは、提供していない保健センターが多いので通訳者は探してから行きましょう。

  • 1. 出産、育児支援
    妊娠中の相談、乳幼児(あかちゃんと小さい子ども)の健康診査
    あかちゃんの予防接種、子育ての相談/助言
    母子手帳の交付
  • 2. おとなが自分の身体の状態を知るための健康診査
    国民健康保険に入っている人の健康診査: 高血圧の検査、太っている人や食べ物や運動不足のかたよりから起きる病気に関係する検査など
    誰でも受けられる検査: ガン検診、HIV検査、性感染症検査、結核健診
  • 3.精神保健に関する相談
    うつびょう、精神疾患、薬物、アルコール依存症、その他の依存症、病院やグループを探したいなど。

日本の医療体制

日本の診療体制

日本では、すべての人が健康保険に加入して医療を受けるしくみになっているため、どこの病院でも個人が支払う医療費には違いがありません。また、公立の病院が無料で診てくれるわけではありません。 どこの病院に行けばよいのかわからない時は、保健所/保健センターやCHARMに相談してください。

HIV診療体制について

日本には全国にHIV感染症を診ることのできる病院があり、専門的な知識をもった医師がいます。医師だけでなく、看護師、ソーシャルワーカー、心理士、薬剤師などがチームになって支えてくれる病院もあります。 感染がわかったらこういった病院を紹介してもらえます。また、病院を変えることも可能です。

HIVに感染しているとわかったら

「HIV陽性(+)」という検査結果は、体の中にHIVというウイルスがいることを意味します。治療をしないでいると、次第に体の中でウイルスが増えるために体の免疫の力(体を病気から守る力)が弱くなり、いろいろな病気になる可能性が高くなります。 現在は、HIV感染症を治療するための薬があります。ウイルスを体内からすべてなくすことはできませんが、適切な時期から薬を飲むことでウイルスが増えるのを抑え、免疫の力が弱くなるのを防ぎます。また、いったん低くなった免疫の力が回復することも期待できます。 HIV感染症は、お薬でコントロールしながら長期的につきあっていく病気となっています。

HIV検査のみでは、感染しているということしかわからないため、今の体の状態をよく知るために、まず病院に行くことが大切です。HIV検査をした保健所/保健センターなどでHIV感染症を診ることのできる病院を紹介してくれます。もし紹介されなかった場合や紹介された病院以外の情報も知りたい場合、病院に行くにあたり心配なことがある場合には、電話相談などを利用してください。また、病院に行くときに通訳が必要な場合などにはCHARMに相談してください。


日本の社会保障制度

日本の社会保障制度は、在留資格やその他の条件によって適用が違いますが、在留資格に関係なく利用できるものもあります。

健康保険・年金(けんこうほけん・ねんきん、KENKOU HOKEN・NENKIN)

日本では、すべての人が何かの健康保険に加入し、病気やけがをした時に医療費の30%を払って医療を受けるしくみになっています。

社会保険等(しゃかいほけん、SHAKAI HOKEN)

会社を通して加入する保険。保険料は、本人が半分、会社が半分を支払う制度。会社は、労働者を社会保険等に加入させることが義務づけられています。従業員が5人より少ない個人経営者は任意となっています。

対象者:週20~30時間以上(会社の規模によって変わります)ひとつの会社で働いている労働者。この条件を満たせば、国籍や在留資格に関係なく加入できます。また社会保険等には被保険者が生活を支えている三等親までの親族も扶養家族として加入できます。扶養家族は労働者の収入で生活をしている人達であ三等親までの親族とは、夫又は妻(法的に結婚していない人も含む)、子ども、孫、兄弟両親、祖父母、曾祖父母(おじいさん・おばあさんの親)をさします。、同じ家に住んでいる必要はありません。

手続きの方法:会社の人事担当が会社で働く人の保険加入手続きをします。会社に相談しましょう。

国民健康保険(こくみんけんこうほけん、KOKUMIN KENKOU HOKEN)

会社に働いていない人や自営業の人が加入できる保険です。住民票(外国人登録)のある人に限ります。

対象者:外国籍の人の場合、在留期間が3ヶ月以上の人のみが加入できます。在留資格のない人や3ヶ月以上在留する予定でない人は加入できません。

手続きの方法:住民票(外国人登録)のある市区町村の国民健康保険窓口で手続きできます。在留カード(外国人登録証)と在留資格が3ヶ月未満の人は3ヶ月以上日本に滞在することを証明する書類を持って行きます。保険料は、前の年の収入に応じて決められますが、日本に来た最初の年や収入が少ない場合や失業した場合など保険料が支払えない時は、保険料の減額や免除の方法もあるので窓口に相談してください。

厚生年金・国民年金 (こうせいねんきん・こくみんねんきん、KOUSEI NENKIN・KOKUMIN NENKIN)

会社に働いている人であれば厚生年金に加入することになり、社会保険料等と共に給料から差し引かれます。国民健康保険に加入している人は、国民年金に加入します。年金は、毎月差し引かれますが、2017年8月1日以降は10年(120月)間以上支払うことで、老齢基礎年金(ろうれいきそねんきん、ROUREI KISO NENKIN)を65才から(2017年3月現在)受け取ることができます。また、障害を持ったために働けなくなった場合に障害年金(しょうがいねんきん、SHOUGAI NENKIN)を毎月受けることができます。老齢基礎年金を受け取るまで日本に滞在する予定がない外国人には、脱退一時金(だったいいちじきん、DATTAI

後期高齢者医療(こうきこうれいしゃいりょう、KOUKI KOUREISHA IRYO)

対象者:75才以上の人は社会保険等や国民健康保険ではなく後期高齢者医療にします。外国籍の人の場合、在留期間が3ヶ月以上の人のみが加入できます。在留資格のない人や3ヶ月以上在留する予定でない人は加入できません。

医療費の補助
高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど、KOUGAKU RYOUYOUHI SEIDO)

入院、手術、高額の治療などを行うことで医療保険を使っても支払う金額が高くなる場合は、一定の金額以上の医療費は補助を受けることで支払わなくて良い制度です。支払い限度額は、本人の又は家族の収入によって決まります。

対象者:社会保険等、国民健康保険に加入している人。

手続きの方法:

  • a)社会保険の場合⇒会社か健康保険組合に限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう、GENDOGAKU TEKIYOU NINTEISHOU)の発行を申し込みます。
  • b)国民健康保険の場合⇨市役所の国民健康保険窓口に限度額適用認定証の発行病院では限度額以上のお金は支払う必要がなくなります。申し込みます。限度額適用認定証を病院に提出してその金額を支払います。ただし、限度額は1ヶ月ごとの医療費で、入院と外来は異なり、また一つの病院の中の費用に限られます。
身体障害者手帳(しんたいしょうがいしゃてちょう、SHINTAI SHOUGAISHA TECHOU)

障害者手帳の対象となる病気の場合、住民票(外国人登録)がある市区町村で認定を受けると、医療費の補助や福祉サービスを受けることができます。HIV感染症は「免疫機能障害」という認定を受ける病気です。

対象者:障害者手帳の認定を受ける病気をもっている人。

手続きの方法:病院の主治医やソーシャルワーカーに相談してください。

自立支援医療[更生医療](じりつしえんいりょう、JIRITSU SHIEN IRYOU[こうせいいりょう、KOUSEI IRYOU])

障がいを持つ人が、障がいの度合いを軽減するために必要な治療を受ける時の個人の負担金額を補助する制度です。住民票(外国人登録)がある市区町村で申請が許可されると、世帯の前年度所得に応じて自立支援医療の指定を受けた医療機関や薬局での医療費の自己負担上限額が毎月2,500円~20,000円になります。(2012年3月現在)制度の有効期限は1年なので、毎年更新手続きが必要です。

対象者:身体障害者手帳の認定対象である病気を持っている人。身体障害者手帳を持っている人。腎臓の人工透析、HIV感染症の治療などが更生医療の対象となります。

手続きの方法:病院の医療相談室、ソーシャルワーカーが手続きを援助してくれます。

在留資格に関係なく適用する制度
感染症、精神保健の措置入院・勧告入院(かんせんしょう、せいしんほけんのそちにゅういん・かんこくにゅういん、KANSENSHOU, SEISHINHOKEN SOCHI NYUIN, KANKOKU NYUIN)

感染症予防法により他の人に感染させるため入院が必要とされた時(感染症予防法第19,20,26,37条)医療費は無料になり、在留資格に関係なく入院となります。精神保健福祉法の措置入院(精神保健福祉法第29条)の場合も自分や他人に危害を加える可能性がある場合には、在留資格に関係なく入院となります。

対象者:すべての人。

手続きの方法:保健所/保健センターの感染症係、精神保健係が手続きを援助します。

無料低額診療事業(むりょうていがくしんりょうじぎょう、MURYO TEIGAKU SHINRYOU JIGYOU)

同事業は、社会福祉法第2条3項9号に規定された第二種社会福祉事業で、その趣旨は「生活困窮者のために無料又は低額な料金で診療を行う」ことです。

対象者:生活に困窮している人。国籍は問いません。その他の条件は医療機関によって異なります。

手続きの方法:無料低額診療事業指定医療機関のソーシャルワーカーに相談することが必要です。

行旅病人及び行旅死亡人取り扱い法(こうりょびょうにんおよびこうりょしぼうにんとりあつかいほう、KOURYOU BYOUNIN OYOBI KOURYOU SHIBOUNIN TORIATSUKAI HOU)

旅人が旅先で病気や死亡した場合の医療や死亡した場合の埋葬費を倒れた場所である地方自治体が負担することを決めた法律です。

対象者:日本に住所がなく、親戚や友達など身寄りの人もいない人。健康保険に加入していなくても利用できます。国籍や在留資格は問いません。

妊娠、出産に関する制度
母子健康手帳(ぼしけんこうてちょう、BOSHI KENKOU TECHOU)

妊娠の届け出をした人に対して市区町村は、母子健康手帳を交付することと決められています。申請した人の国籍や在留資格の制限はありません。母子健康手帳は、母子手帳と予防接種手帳からなっており、妊婦検診と予防接種の無料券がついていますので、これを利用して出産前後の適切な時期に診察と予防接種をうけることができます。母子健康手帳は、翻訳本もあります。(横浜市は、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、フィリピン語、点字版を配備)申請の時に申し出てみてください。

対象者:妊娠のわかった妊婦。

手続きの方法:住民票(外国人登録)のある市区町村の保健所/保健センターに相談してください。

入院助産制度(にゅういんじょさんせいど、NYUUIN JOSAN SEIDO)

経済的理由により一般の医療機関に入院して出産することができない妊産婦が低額な費用で出産することができる制度であり、国籍も在留資格も問いません。同制度は、入院助産施設と指定された医療機関に限ります。

対象者:経済的理由により一般の医療機関に入院して出産することができない人。健康保険に加入していなくても利用できます。

手続きの方法:住民票(外国人登録)のある市区町村の保健所/保健センターに相談してください。

その他の制度
介護保険(かいごほけん、KAIGO HOKEN)

病気や障がいがあるために毎日の生活をするのに手伝いが必要な人が利用できる制度。一人一人の状況に応じて、訪問看護やヘルパー派遣、デイケアーへの参加、家の改築費用補助への財政補助などの支援があります。

対象者:「手続きを申請する市区町村に住所を持っている人」に限ります。外国籍の人の場合、在留期間が3ヶ月以上の人のみが加入できます。在留資格のない人や3ヵ月以上在留する予定でない人は加入できません。①65歳以上の人 ②40歳以上65歳未満の人で健康保険に加入している人

手続きの方法:住民票(外国人登録)のある市区町村の保健所/保健センター福祉担当(介護保険係)に介護保険の申請をしてください。

生活保護(せいかつほご、SEIKATSU HOGO)

生活保護は、憲法25条を実現するための安全網(最後に助けてくれるあみ)であり、生活するための最後の手段です。生活保護の内容は、食費、水光熱費、住宅費、教育学用品、医療費、介護費など個々人又は家族の生活状況と必要に応じて支給額が決まり、市役所から毎月規定の金額が支払われます。また担当者が経済、社会的自立に向けて家庭訪問や面接相談などを通して支援をします。

対象者:「特別永住者」「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」「認定難民」です。

手続きの方法:住民票(外国人登録)のある市区町村の保健所/保健センター福祉担当(生活支援係)に申請してください。


HIV感染症について

HIV感染の考え方

HIVは感染力の弱いウイルスで、感染の経路は限られており明確になっています。ウイルスの存在する場所と、ウイルスの体内への入り口を知っておくと、自分の行為に合わせて感染の可能性を低くする工夫を考えることができます。

HIV陽性の人の体液でHIVが存在するのは、血液・精液・膣分泌液・母乳です。体内にHIVが入る窓口は粘膜や傷口です。

HIVの含まれた血液・精液・膣分泌液が粘膜や傷口に直接接触することで感染が起きる可能性があります。粘膜というのは、体内の湿った部分にあり、例えば口腔内、膣の中・尿道、直腸などです。

血液・精液・膣分泌液と粘膜の直接接触が起きやすい行為には性行為があります。行為によって関係する液と接触する場所を考えるとわかりやすいと思います。

注射器具の共用では、血液が直接血管内に入る可能性が高いため、感染が起きやすくなります。

HIV陽性の母の出産は血液が胎児に接触する可能性があるため感染の可能性があります。また母乳をあげることで子への感染の可能性があります。

HIV感染の可能性を低くする方法
性行為

性行為においては血液、精液、膣分泌液が性器、肛門、口腔内に直接触れるのを防ぐことで感染の可能性を低くすることができます。コンドームを使用することで直接の接触を避けるのが一つの方法です。ペニスにつけるコンドームと膣内に入れるコンドームが販売されています。コンドームの使用が難しい状況では、血液・精液・膣分泌液の接触を、少なく、短時間にすることで、感染の可能性をより低くすることができます。たとえば、口の中、膣、肛門の中では射精しない、射精した場合はすぐに洗い流すなどのことがあります。

またウイルスの入口になる粘膜を健康に保っていることも、感染の可能性を低くすることにつながります。たとえば、口や喉が接触する行為の前には歯磨きで口腔内に傷をつけるよりも、うがいにするなどの工夫があります。他の性感染症にかかっていると粘膜や皮膚に炎症や傷口ができてウイルスが体内に入りやすくなるため、性感染症の治療をしておくことも有効です。

性器具を共有して使う場合は、血液や膣分泌液などが粘膜に接触する可能性があります。共用は避けるか、共用するときには器具にコンドームをつけるなどの工夫ができます。

注射器具の共用

注射器具の共用というのは、薬物などを注射するときに他の人と自分が同じ器具を使うことです。いつも新しい器具を使うか自分専用の器具を使い、共用を避けることでHIV感染等の可能性は低くなります。共用するときには、十分な消毒をすることで感染の可能性を低くすることができます。

HIV陽性女性の出産

HIV陽性の妊婦さんは、感染を早く知れば適切な時期に抗HIV薬を飲むことで、体内のウイルスの数を少なくして、胎児への感染の可能性を低くすることができます。また、出産のときも、帝王切開をすることなどで、胎児への感染の可能性が低くなります。これらの方法により、HIV陽性の妊婦さんから子への感染の可能性は、0.5%以下になっています。

また、出産後も授乳をしないことで感染を予防できます。


よくある質問