みなさん、こんにちは。
毎月、第2土曜日に「Social Connection・つながり」を開催しています。
11月は14日に開催しました。その内容を簡単にご紹介します。
第6回Social Connection-つながり-報告
日時:2020年11月14日(第2土曜日)15:00-16:30
トピック:「移民から見たドイツ〜暮らし、制度、国民性」
参加者:14名
◆話題提供「ドイツに暮らすフィリピンママ」
・日本からフィリピンへそしてドイツへ
・フィリピンから海外に出国者対象の政府主催「出国前オリエンテーション」
・ドイツ政府が移民に保障する「ドイツ社会への導入コース」
a)ドイツ語の学習 600時間
b)歴史、政治の制度、文化、市民の責任と権利、社会の価値観など 60時間
費用は補助が得られる。無料で参加することも可能。
・保健・健康システム
a) 医療保険 皆保険 公的保険、民間保険のいずれか
b) どれだけ予防行動をしているかによって保険料が減額 例)歯科
c) ホームドクター、地域の医療機関、専門機関の棲み分けがはっきりしている
d) 日本=医療費高い、ドイツ=医療費は高くない
・出産・子育てへの支援
a) 母子手帳に出産前受診券10回分がついているところは日本と同じ
b) 出産前の「パパママ教室」の指導から出産後の股関節運動や赤ちゃんマッサージまで助産師が指導する。費用は保険がカバーする。
c) 産休 出産前6週間、出産後8週間。給料は保障されている。
育休 12-14週間、給料の65-100%保障される。金額は収入による。
・小学校前の子どものケアー
幼稚園、保育園の他に個人で子どもを預かるシステムもある。全て補助あり。
・小学校入学 大きなお祝い。子どもは文具やおもちゃの入った筒をもらう。家族親戚で祝福する。
・性教育 豊かな性教育を実施している。学校のトイレの中にHIVのポスターが貼ってある。
・移民が直面する課題 家/アパートを借りる、就職、書類の手続き →これは日本と同じ
・お隣さんとの緊張関係 ゴミの出し方、夜の音、食べ物の匂い、友達を作る →これも日本と同じ
・ドイツは移民に優しい? 移民の受け入れ世界2番目、人々は親切、ボランティア精神旺盛
・ファシストの歴史が残る NSU極右運動が移民を殺害、ユダヤ人攻撃増加、極右政党AfD
日常生活では、移民が恐怖を感じることはない。地下鉄に乗車しているのはほぼ移民。
・移民がドイツ社会を豊かにしている コロナ感染症のワクチンを発見したのはトルコからの移民
・移民を受け入れ、チャンスを与えれば子ども達は社会に貢献するかもしれないことを忘れないで。
◆質疑応答&参加者コメント
・600時間のドイツ語教育を保障していることはとても有名。言語ができる人は?
⇒免除される。
・セクシュアル・マイノリティーの存在は?
⇒社会の中で認知されている。政治家や有名人でカムアウトしている人も沢山おり、社会の中で存在感を表している。同性婚は国が認めている。異性婚の人たちが享受している「特権」を同性のカップルと共有するのは当然のことだと思う。
・ドイツにはたくさんのインド人が生活している。皆は出稼ぎに行って、国にいる家族に送金している。
・外国人の問題は日本でもドイツでも似たように感じる。ドイツでは全ての在住外国人に言葉を勉強できる機会を提供しているが、全員がそれを活用できている訳ではないと感じる。
・とても興味深い話をありがとうございました。またお会いしましょう。
・移民や難民を受け入れの制度について学んだ。ドイツ 政府は外国人が社会の一員となることを
支援していると感じた。
・アメリカで生活したことがある。現在は日本に住む外国人の子どもを支援しているが、子どもたちは自分のエスニックルーツのアイデンティティ確立と日本語の言語習得の両方の課題がある。各自のアイデンティティは尊重される必要があるが、日本語の先生は、日本人と同じようになることが良いと思っている人もいる。
・日本はまだ外国人を「移民」として受け入れていないため、それに向けて働きかけを継続していく必要がある。
※2020年12月12日(土)の第7回 SocialConnection・つながりのご案内こちらをクリックしてください。※