日本で妊娠出産した技能実習生が誰にも相談できずに無理をして危険な中絶を選び、死産となって自宅で1人出産した挙句に死体遺棄で犯罪扱いをされるという悲惨な事件が起こりました。
医療に携わるものに何ができるのか???を考えた結果現実を知るところから始めることにしました。
第1回集会
日時:2025年4月23日 18:00-20:30
場所:CHARM事務所+オンライン
医師、看護師、助産師、弁護士、学生など12名が参加。
ベトナム人のグエン・バ・ハイさんが4年間おこなったインタビューの結果を報告しました。
ベトナム人の多くは技能実習生として3年の期限付きで働いています。来日前から日本で働いている間に妊娠したら失職し、国に帰らされるということを繰り返し言われて来日するため妊娠しても会社にも同僚にも言うこともできず、相談する先もなく、仕事を休むこともできない結果、ネットで簡単に手に入るベトナムの中絶薬を購入して危険を冒して自分で処理している人が多くいることが報告されました。
若い人が仕事を始めたら恋愛をすることも妊娠をすることも自然なことですが、企業は労働力として最大限働かせるためにこの何も無駄として禁止し、妊娠がわかれば帰国させるという脅威を振りかざす中で痛ましい事件が起こっています。
日本では、妊娠を望む人が安心して出産する権利が外国人に与えられています。
法的に婚姻した中で生まれた子供以外は在留資格も与えられません。
制度上は産休を取得できることになっていますが、実際は国に帰らせて契約を破棄するという手続きが取られています。
また望まない妊娠に至るかもしれないという不安がよぎっても日本では緊急避妊薬を処方箋なしに購入することはできません。
仕事を休む自由がなく、街から離れたところに暮らしている人たちには安心して妊娠を途中で止めることもできません。
闇の深さを突きつけられた報告でした。
日本は過去2年間で30万人の若者が増加しこれからこの問題はさらに大きな規模になっていくことと考えられます。引き続き医療者に何ができるのかを考えていくことになりました。
