<2026年3月発行 / 29th Edition>

目次 Index
- CHARM主催プログラム1:日本WHO協会「だれひとり取り残されない外国人医療」事業の実行団体に選定されました
- CHARM主催プログラム2:森を創るプロジェクトの研修の総括
- CHARM 活動レポート1: 多文化キャンプ
- CHARM 活動レポート2: 日本エイズ学会学術集会・総会参加、ポスター発表
- CHARM 活動レポート3: 医療通訳研修
- CHARM 活動レポート4: バザー出展
- CHARMERの紹介: 今号のCHARMERのみなさん
- Network: QWRC (くおーく) 織田佳晃
- HIVと人々: インターン報告 森田陽花
- 事務局から: 事務局からのご案内(会員総会 / 会費、サポーター費納入のお願いなど / 編集後記)
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Charming Times No.29 (PDFバージョン)
– CHARM主催プログラム –
1. 日本WHO協会「だれひとり取り残されない外国人医療」事業の実行団体に選定されました。
青木理恵子 (CHARM事務局長)
CHARMは、日本WHO協会が募集した「だれひとり取り残されない外国人医療」の実行団体の1つとして採択され2025年10月から2028年2月まで約2年半事業を展開します。
CHARMは、感染症分野のこれまでの経験を活かして、外国籍コミュニティー、保健所等、医療機関の連携をさらに強化し、感染症を超えた分野にも広めることを進めます。
同事業の特徴は以下の3点です。
1) ヘルス・ケアワーカーの養成
これまでサービスの受け手であった外国籍住民の中に研修を受けてヘルス・ケアワーカーとなる人々を養成します。日本の健康保険制度、医療制度、福祉制度などについて知識を持つことで、その人の周りの人たちが医療や支援を必要とするときに、一歩を踏み出すことができることを目指します。その人たちが孤立することなくCHARM事務局及び医療従事者等はワーカーをバックアップして必要に応じて早期の受診につなげます。
ヘルス・ケアワーカーは、アジア諸国やアフリカなど医療従事者が不足している社会では、感染症対策や母子保健など公衆衛生の分野で大いに活躍していますが、専門職が担ってきた日本では大きく取り上げられることはありませんでした。日本は毎年外国籍住民の数が増加しているにも関わらず、多言語支援は保証されていません。多言語支援制度確立に向けて現時点で必要なのは、外国籍住民の人材開拓とその人たちを支えるしくみであるという結論に至りました。
2) 日本語を解さない人がいつ来ても困らない保健所の検査体制
誰でも罹患する可能性がある性感染症は、定期的検査を受けることが感染予防行動の一つとして重要です。大阪府下の保健所でも無料匿名でHIV/STI(性感染症)の検査を行っています。若い年齢層の多い外国籍住民は検査への関心が高く、保健所等で検査を受けたいけれど言葉がわからないという問題があります。受け入れる側も医療通訳体制がない中で外国人受検者の対応には苦労が伴います。自治体では必要な資料を外国語に翻訳して配布し、翻訳機を駆使して意思疎通をしています。CHARMは、2025年度から大阪市/府委託の検査会場で試験実施している多言語受検情報動画を8言語で作成して保健所等と相談しながら、大阪府下31ヶ所の検査会場で活用することを目指します。来場者が自分の携帯で動画を見ることで検査前後に必要な情報を得て、HIV受診時には医療通訳が同行できる体制を構築します。

3) 大阪市立の病院に外国語で対応できる体制を
大阪では、大阪府立病院機構の5病院 (大阪急性期大阪市立総合医療センター、大阪はびきの医療センター、大阪精神医療センター、大阪国際がんセンター、大阪母子医療センター)で医療通訳サービスが無料で利用できます。
https://www.opho.jp/interpreter/
しかし、大阪市立の病院には多言語の支援制度はありません。大阪市立病院は公的医療機関として広く市民に開かれているだけでなく、各種拠点病院として他の医療機関では診ることができない困難症例を多く受け入れています。説明が複雑である場合には、患者や家族が理解できる言語で意思疎通ができて医療従事者と信頼関係を築いた上で療養支援が行われることが必要です。CHARMは、市民病院の医療従事者、医療ソーシャルワーカー、その他事務局の方々と話し合いを重ね、合同で研修を行うことを通して自治体と共に外国籍の人たちが安心して医療を受けることができる医療機関を作ることを目指します。
2026年2月に梅田スカイビル・タワーウエストで開催された第33回ワン・ワールドフェスティバルの中で日本WHO協会が開催したセミナー「だれひとり取り残されない外国人医療」に登壇し、プロジェクトについて知ってもらう機会を持ちました。医学生を中心に多くの質問があり、外国人の医療に関心を持っている若い人の存在を感じて心強く思いました。

2 森を創るプロジェクトの研修(全3回)の総括
2025年12月20日(土) 14:00~16:30、日本キリスト教団東梅田教会にて、「森を創るプロジェクト」振り返りの会を実施しました。
これまで実施した3回の研修「排除と差別はどこから…?」
・第1回:「医療による排除と差別」(2025年5月31~6月1日)
・第2回:「外国人政策による排除と差別」(7月12日)
・第3回:「家族主義による排除と差別」(9月20日)
研修を通して共に経験したことを振り返り、感じたことや発見したことは何か。そして、今後、「森を創るプロジェクト」(以下、「森を創る」)やCHARMへの期待について、グループに分かれて話し合いました。
*全3回の研修内容詳細については、ホームページをご参照ください。



●参加した感想を抜粋、まとめ
・自分の考え方、気持ち、癖を理解するきっかけになった。自分を大切にしないと人を大切にしないと思った。
・対象者にならないグレーゾーンの人はどうなるのか。地域NPOが助け合うこと、国が支援しないといけないが自分たちも支援することが大切だ。
・自分の意見で他の人が生き苦しくなることもあるのではないか。自分が変わることは難しい。選挙権も無い外国人である自分、第2等市民である。発言したことがどこまで反映できるか、自分の意見を理解してくれる仲間を増やすことが大事。知らないことが差別に繋がっている。
・森を創るイメージで、高さの同じ木と思った。自分がどの様な役割で参加できるのか心配であったが、形は違っていて良いと思った。また、方法は色々あるが、皆が共有しやすいことが必要だ。
・ヘイトの対象は顔が見えない、自分の知っている人が多くいれば良い方向となる。
・自分の居心地が心配だったが、逆に良かった。自分のアイデンティティーを話せる場所が良い。
・個人的に何をしてほしいとは思わないが、CHARMでは自分を見せて良いと思った。
・活動を深め、1歩踏み出せた。

●これからの森を創るに関して、今後新たにやっていきたいこと、またはCHARMに期待すること。
CHARMについて
・維持は大変であるが、シンプルで永く活動してほしい。また居心地が良いことを期待する。他では話せないことを話せる空間。そのため、話の前にグランドルールが守られ、安心して話せる、マイノリティを吐き出せる場所。
・帰って来られる場所として、CHARMランチは復活させたい。
「森を創る」について
・色々な分野で頑張っている人の横のつながりがないので、お互いを知り、参加者が講師になり、相談などで繋がる。広めながら森にしていく。森の作り方を豊かにする。つづけることの意味を明文化していく。
・普通の人は見えていない視点なので、どのようにスポットライトを当て、見える様にしていくのか1歩踏み込むことが必要。居心地の良い場所にしていく。
・人に踏み込む怖さは有るが、知り合っていきたい。自分の話をし、伝え、チャレンジしていきたい。
・人権や差別に対しては、沢山の人に見てもらうためタイトルをわかりやすくしてはどうか。取り組みは続けてほしい。
・排除、差別:社会へ挑戦、戦うではなく、理解者、味方を増やしていく。問題意識、課題を巻き込んで進めていく。
●来年度以降も「森を創る」を継続していくことになりました。そのため、
・2025年度「森を創る」に1度でも参加した人が加入できるメーリングリストを残し活用します。
・メンバー間の情報共有や、これからも「森を創る」の参加者と一緒にプログラムを企画し、提案する場とします。
・イベントや企画を検討する際、CHARMのホームページなどでもお知らせします。プログラムの運営協力も大歓迎です。今後ともよろしくお願いします。
– CHARM活動レポート –
●活動レポート1: 多文化キャンプ
オンバダ香織(CHARM事務局)
今回の多文化キャンプは2025年9月13日(土)・14日(日)に開催しました。参加したHIV陽性女性は11名(うち外国籍3名)と例年より少ない人数となりましたが、子どもは3歳~15歳までの13名、医療従事者は医師、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー合わせて6名、CHARMスタッフ3名の合計33名でした。近年、多文化キャンプの活動に関心を寄せてくださる医療従事者の方々が増えてきており、4名の方に初めてご参加いただきました。一泊二日を共に過ごしますので、女性たちはこの間いつでも医療従事者に相談できる、というのがこのキャンプの特徴です。さらに今回は座談会を開き、女性たちが出し合う日々の疑問に医療従事者の方々に回答をいただき、知識や情報をシェアする機会を持ちました。活発な質疑応答の中に女性たちの経験談なども加わるのですが、これは安心して語れる場であるからこそです。女性たちが「ひとりではない」と思えるのは、こうやって過ごすひと時なのだな、と改めてこのキャンプの場の力を感じた時間でした。女性たちからは「ここでなければ語れないことがある貴重な場」「同じ病気の方々と話せることが喜びであり、心強さを感じる」「疑問や思いをシェアし、医療者と話せる機会もあって充実した時間だった」等の感想をいただきました。

また多文化キャンプは2007年にスタートして以来、ずっと同じ宿泊施設を利用しています。京都の大自然の中にあるこの施設は今年60周年だとのことですが、そのうちの18年、この多文化キャンプを受け入れ続けてくださいました。キャンプが始まった頃に来ていたお子さんは、すでにキャンプを卒業し、もう成人して社会人です。また数年前にヨチヨチ歩きだった子が、今では慣れたキャンプ場を駆け回っているという光景も見られたり。今年の最少年齢は2歳でしたが、子どもたちの成長が見られることもキャンプに参加する楽しみのひとつです。

●活動レポート2: 第39回日本エイズ学会学術集会・総会
竹野翠 (CHARM事務局)
2025年12月5日から12月7日まで熊本市の熊本城ホールで日本エイズ学会が開催され、CHARMからもスタッフ数名が参加しました。
今回のテーマは「HIV検査再考」で、郵送検査がいろいろな場面で話題に挙がっていました。
CHARMでは行政からの委託で2002年から2009年まで土曜日常設HIV抗体検査相談事業(SAT)を実施していました。それは私がCHARMと関わる前の話ですが、そのときから陽性告知時のカウンセリング、陰性告知時の予防教育を今までずっと大切にしていることは日々の活動の中で感じています。確かにこれまで保健所や医療機関へ行って検査を受けることができなかった人にとって、郵送検査は手軽に自宅で検査が受けられる、とても便利でハードルの低い手段になると思います。郵送検査をきっかけに多くの人が自分の健康に関心を向けられるようになることは素晴らしいことです。しかし、もし陽性(要確認検査)の結果を自宅でひとりで受け取ったら…。そのあたりの対策はまだまだこれから改善していく必要があると感じました。いろいろな機関が検査へのハードルを低くするための取り組みをされています。郵送検査についても正しい情報発信ができるよう、これからも注意して見ていきたいと思います。
また、今年は「女性HIV陽性者の集い-『多文化キャンプ』18年の軌跡-」「日本に移住するHIV陽性者が治療を継続するための実践」という2つのテーマでポスター発表を行いました。ありがたいことに移住者支援についての発表では2年連続優秀演題賞をいただくことができました。どちらのポスターも多くの人に足を止めて見ていただき、CHARMが20年間コツコツと積み上げてきた活動をみなさんに知っていただく良い機会にすることができたと思います。
来年は岡山での開催です。学会で得た知識と出会った人たちのおかげで「あんなことやりたい!」「こんなことしなきゃ!」とアイデアがいっぱい溢れています。岡山では「こんなん始めましたよ」と少しでもみなさんにご報告できたらと思います。

第39回日本エイズ学会学術集会・総会でのポスター発表
●女性HIV陽性者の集い「多文化キャンプ」18年の軌跡

●日本に移住するHIV陽性者が治療を継続するための実践

●活動レポート3: 医療通訳研修
庵原典子 (CHARM事務局)
2025年度も「在留外国人に対するHIV検査や医療提供の体制構築に資する研究班」からの委託を受け、結核とHIVに関わる医療通訳研修を実施しました(オンライン、下記日時:各日9時~13時)。
今年度は新規登録者だけではなく、登録していながら実際の活動につながっていなかった通訳者もターゲットとして研修の内容を組み立てました。
<対象>
保健所、医療機関などから外国人の感染症患者(結核とエイズ)を支援するための通訳を行う医療通訳者、新規登録希望者、及びすでにCHARMに登録している医療通訳者です。近年増加している多様な言語に対応できる人材を養成するために日本語以外の言語を母語とする人々が参加しやすいプログラムとしています。
<目標>
結核、HIV、HIV検査に関わる知識を身に着け、それをもとに担当言語と日本語の用語集を作成します。毎回の講義を通し単語の数を増やし、用語集を作成する習慣を身につけます。その用語集を用いてロールプレイで実戦さながらの通訳役を務めることで、通訳者としての経験を積み、評価を受けます。

<講座内容及び受講者の担当言語、人数>
第1部(9月23日) 受講者数:20名(言語;英語、中国語、フィリピン語、ベトナム語、ネパール語、ミャンマー語、インドネシア語1、ドイツ語1)、杏林大学院生
内容:HIV/結核の基礎知識。HIV検査流れ。
第2部(10月25日) 受講者数:19名(言語;英語、インドネシア語、中国語、ベトナム語、フィリピン語、ネパール語、ミャンマー語、ドイツ語)、杏林大学院生
内容:通訳練習;クイックレスポンス、リプロダクション、ノートテイキングそれぞれについて講師が説明後、グループに別れて練習。医療通訳者のセルフケア。HIV検査後の陽性告知のカウンセリングと通訳。
第3部(11月29日) 受講者数:12名(言語;英語、ベトナム語、インドネシア語、フィリピン語、ネパール語、ミャンマー語、ドイツ語)、杏林大学院生
内容:HIV/結核に関係する保健医療制度。外国籍住民が利用できる保健医療制度。理解を確認するためのテスト及び、回答内容から不足している知識のフォロー。医療通訳の倫理と役割。
第4部(12月20日) 受講者数:11名(言語;英語、ベトナム語、フィリピン語、ドイツ語、中国語)、見学:インドネシア語、英語
内容:HIV検査時、結果返し(陽性告知)場面での受検者と保健師の間の通訳(ロールプレイ、ベトナム語/英語/フィリピン語)。通訳困難場面での対処方法。
終了後の登録状況:6名が新規通訳者として登録しました。
●活動レポート4: 各地のバザーに出展しました
昨秋に様々な団体で行われているバザーに出展して寄付品や委託品を販売しました。
バザー出展の目的は以下の3つです。
1) 教会と事務局スタッフが顔の見える関係を築くことによりプログラムへの参加や会場使用等が可能となる関係性を築く、
2) 休眠預金活用事業で実施するヘルス・ケアーワーカーの協力者及び団体を見出す、
3) CHARMへの募金
出向いた先は以下のところです。
10/19 カトリック大阪高松大司教区インターナショナルフェスティバル
11/3 日本キリスト教団 大阪教会フリーマーケット
11/9 日本キリスト教団 浪花教会バザー
11/22 バザールカフェ・フィエスタ
11/23 日本キリスト教団 西九条ハニル教会
CHARMへの募金は、22,185円でした。




– CHARMERの紹介 –
今号のCHARMERのみなさん
CHARMERの皆さんを紹介するコーナーです。CHARMERとは日頃からCHARMに関わってくださっている会員、サポーター、当事者、そして事業に関わってくださっている全ての方々の総称です。
次はCHARMERのあなたにもお願いするかも知れません。その際はぜひご協力ください。
● 紹介項目
お名前
(1) CHARMとの出会い
(2) CHARMでしていること
(3) CHARMに関わってよかったこと
(4) 今後どのように関わっていきたいか
(5) 好き、またはおすすめの食べ物/本/その他
(6) CHARMへの思いや、他のCHARMERのみなさんへの一言!
今回のCHARMERは下記の3名です。ご協力、ありがとうございます。
① 藤井航 (ふじい わたる) さん

(1) CHARMとの出会い
(答) 神学部で出会った榎本てる子先生を通して、学生時代に初めてCHARMと出会いました!連れて行ってもらったあと、近くでお寿司を食べたのを覚えています(笑)。活動や皆様との出会いは大きな影響を与えてくださいました。今行っているセクシュアリティに関する活動にもつながっているように感じます。
(2) CHARMでしていること
(答) CHARMでは昨年行われた「森を創るプロジェクト」に参加させていただき、Social connectionなどでもお世話になりました。多くの『人』と出会わせていただいています。
(3) CHARMに関わってよかったこと
(答) 自分を知ることの大切さや、気づきを本当にたくさんいただきました。自分の性や様々なことを深く考えるきっかけを下さるというか・・!新たな自分を知ることができます。また同時に繋がる嬉しさを感じています。多くの方々に出会えたことが本当に嬉しいです!
(4) 今後どのように関わっていきたいか
(答) 引き続き様々な「繋がり」を創りながら、活動に関わらせてもらいたいと思っています!色々なことを一緒に考えていきたいですし、学びたい!
(5) 好き、またはおすすめの食べ物/本/その他
(答) 最近「麹作り」にハマっています!醤油麹・塩麹・玉ねぎ麹など・・発酵食品の凄さに驚いています(笑)
おすすめの本は、最近読んでいる「頬に哀しみを刻め」という本です。人種やセクシュアリティへの差別などが題材になっている小説で深く考えさせられます。現在も読み進めています!
(6) CHARMへの思いや、他のCHARMERのみなさんへの一言!
(答) CHARMの活動へ参加したあとは、必ず自分と向き合い、もう一人の自分と語り合っているような感覚になります。教わることや発見がたくさんあって・・とても大切な場所だと思っています。あと皆様との時間をたくさん過ごせたらなと勝手に思っています!今後ともどうぞ宜しくお願い致します!
② 松浦基夫 (まつうら もとお) さん

(1) CHARMとの出会い
(答) 2002年、CHARM発足と同時に始まったSAT(土曜日常設HIV検査・相談事業)への参加に誘われたのがCHARMとの出会いです。
(2) CHARMでしていること
(答) 理事長をしています。(ほかには何もしていません)これまで参加した主なプログラムは、SATとひよっこクラブです。
(3) CHARMに関わってよかったこと
(答) 職業柄、付き合いは医療従事者という狭い範囲に限られる面がありましたが、CHARMに参加して、ほんとに多様な人々と交流することができました。
(4) 今後どのように関わっていきたいか
(答) 理事長をだれかに引き継いで引退かな。
(5) 好き、またはおすすめの食べ物/本/その他
(答) 好きな食べ物:美味しいビールにあえば何でも。
好きな人:岡村昭彦(フォトジャーナリスト)梁石日(小説家)(二人とも死んでいます)
(6) CHARMへの思いや、他のCHARMERのみなさんへの一言!
(答) 今後の主要な課題は、一つは今後増加するであろう外国籍HIV陽性者に対する支援、もう一つは高齢化するHIV陽性者に対する支援でしょう。前者については、4月から新たにマルチリンガルなスタッフが加わることで活動の幅が広がりそうですが、後者については、榎本さんの「家をつくる」案が頓挫して以降、具体的なプランがないように思います。みんなで知恵を出し合って下さい。
③ 井上維佳 (いのうえ いか) さん

(1) CHARMとの出会い
(答) スタッフの庵原さんのお誘いでCHARMのことを知り、仕事をさせていただいています。
(2) CHARMでしていること
(答) 中国語の医療通訳(同行・遠隔)、相談員、翻訳、研修のお手伝い。
(3) CHARMに関わってよかったこと
(答) 外国人患者は、初めて日本の病院を受診する際、治療や医療費、医療スタッフとのコミュニケーションなどについて、皆不安で心配な表情をされていました。しかし、CHARMのスタッフや通訳者の働きによって、患者さんが医療側とコミュニケーションを取れて、日本での受診に次第に慣れ、落ち着いて穏やかな様子になっていきました。患者さんのこのような変化を見て、CHARMの仕事をやってよかったと思います。
(4) 今後どのように関わっていきたいか
(答) 患者さんに寄り添って、HIV感染者でも安心してみんなと同じ生活ができるようにお手伝いしていきたいです。
(5) 好き、またはおすすめの食べ物/本/その他
(答) 日本のうどんが大好きです。寒い冬にだしの効いた温かいうどんは体を温め、暑い夏には冷やしうどんが涼を感じさせてくれます。一年中よく食べています。
(6) CHARMへの思いや、他のCHARMERのみなさんへの一言!
(答) これからもCHARMのスタッフと協力して、外国人HIV患者さんが思い悩むことなく検査、治療を受けるように頑張りたいです。
– Network –
●QWRC (@OSAKA)
織田佳晃
・誰もが「個人のせい」にされない社会を目指して
QWRC(くおーく)は、2003年4月にオープンした、LGBTQなどの多様な性を生きる人々やその周辺にいる人と、女性のためのリソースセンターです。私たちはフェミニズムの視点を基盤に、多様な性のあり方が当たり前に尊重される社会の実現を目指して活動しています。
活動のモットーは、「LGBTQ×生きづらさが、個人のせいにされない社会にすること」です。LGBTQであることに加え、障害、疾患、年齢、家庭環境など、複数の属性や困難が重なり合うことで生じる複合的な課題に着目しています。生きづらさの原因を個人の責任に帰結させるのではなく、構造的な課題として捉え、誰もが自分を責めることなく暮らせる社会の創造に取り組んでいます。
・多様なニーズに応える「相談」と「居場所」
QWRCでは、相談、居場所、自治体や他団体との協働、啓発、人材育成など多角的な事業を行っています。 相談事業においては、若者にとってアクセスしやすいツールであるLINEを使った相談「にじいろ Q LINE相談」、障害福祉サービスとして計画相談支援を行う「にじむすび」、心理士によるカウンセリングを行う「にじのそら相談室」、さらに外部委託による相談事業など、多様なチャンネルを設けることで、より多くの人がアクセスできる環境を整備しています。
居場所事業では、誰でも参加できる「カフェドQWRC」や「ボードゲームな夜」のほか、セクシュアリティとメンタルヘルスの悩みを併せ持つ方が安心して話せる「メンヘル」、LGBTやそうかもの18歳までの人の居場所と保護者の会、「カラフルU-18」と「U-18保護者会」など現場のニーズから生まれた多様なプログラムを展開しています。

・専門性と当事者性を活かした社会へのアプローチ
QWRCの取り組みにおいては、専門性と当事者性のいずれも大切にしています。福祉などの専門性を活かし、対人援助職向けの講座や交流会を開催することで、支援現場で孤立しがちな援助者同士が顔の見える関係を築けるプラットフォーム構築を目指しています。
LGBTQの人々は、福祉サービスに繋がってもセクシュアリティを安心して話せず、それが健康や命を脅かす要因となることも少なくありません。その中で、LGBTQが安心して利用できる社会資源を広げていくことを目的として「社会資源LGBTQフレンドリー指標」の事業の取り組みを行っています。LGBTQフレンドリーな事業所の「見える化」を通じて、当事者が安心して繋がれる資源を可視化し、マイノリティ性が重なることで生じる周縁化を食い止めたいと考えています。
その時々のニーズを敏感にキャッチし、変化し続けるQWRCの活動に、ぜひ関心を寄せていただければ幸いです。

– HIVと人々 –
●インターン報告: 森田陽花(もりた はるか)
こんにちは。アンニョンハセヨ。私は同志社大学社会学部社会福祉学科の森田陽花と申します。挨拶でもあるように、本名は李陽花であり、私は朝鮮半島にルーツを持つ在日コリアン4世です。私は、幼い頃から、自分はマジョリティと違う個性を持っていると誇らしく感じていました。一方、その「違い」によって時にはSNSで素性が分からない人から傷つけられ、国籍条項や名前の2つ使いによって出来ないことも多いです。ここから、日本の在留外国人が抱える国籍、言語、文化、宗教など様々な困難を解消できる多文化ソーシャルワーカーになりたいと思うようになりました。そこで、今年度、社会問題実習という授業を通して、在留外国人が安心して医療を受けられない問題について、CHARMで1年間の実習をさせていただくことになりました。

まず、CHARMの支援内容やHIVや他の感染症の概要について等、勉強させてもらいました。感染症に対して一切知識がなかった私は、知る機会がなければ目の前の友達やクライエントなど大事な人を傷つけていたのかもしれないと怖くなりました。そのため、より一層あらゆる病気や障害、文化や言語などを勉強する気力が上がりました。また、ケース会議の参加を通して、海外で治療を受け日本でも継続する場合、免疫機能を表す数値が高くなり基準に相応しないため身体障害者手帳の申請が出来ないことや、いまだ存在しているHIVに関するスティグマなど、人権に関わる課題の多くを知り、社会と制度の不条理を感じました。加えて、国民健康保険の加入は住民登録を済ましていることが前提ですが、それが出来なかった在留外国人について学んだ後、区役所に聞き取り調査に行った経験は、私のこれからの人生に関わる大きな勇気をくれました。それだけでなく、「森を創るプロジェクト」の研修では多様な方向で人の尊厳や権利を守ろうとしている人々の話を通して、新しいことへの関心、そして人との繋がりを持つことができました。
最後に、今回の実習では、病気や感染症などの本人の意思でなく生まれ持ったものや突発的なものも含めて、それが理由で差別・排除が起こってはいけないものだと原点に戻されました。これからも、CHARMで学んだ知識や経験を踏まえて、関わる人への尊敬をわすれずに、目の前の課題だけでなく社会にも働きかけていけるような多文化ソーシャルワーカーになりたいです。

– 事務局から –
●CHARM会員総会2026のご案内
日時:2026年6月6日(土曜) 14:00-16:30
会場:日本キリスト教団浪速(なにわ)教会
*昨年と会場が変わりました。詳細は5月に2025年度年次報告とともに改めてご案内します。
●2026年度CHARM会費、サポーター費納入のお願い
4月より新年度(2026年度)が始まります。継続して、ぜひサポーター、正会員としてご支援いただきますようお願いします。ことにサポーター費はさまざまな形で活動に関わっていただき、ご理解いただいた上での安定したご寄付となります。CHARMの活動をより広くわかりやすく紹介し、「共感」をご寄付で、皆さまに支援していただけますよう努めます。
会費、サポーター費は年度ごとに一回納入をお願いしています。サポーターA/BはCHARMに相談することなく、毎年自由に変更することができます。納入時にAかBを明記してください。
・サポーターA 3,000円
・サポーターB 5,000円
・団体サポーター (一口) 10,000円
・正会員 3,000円
ホームページでご確認の上、銀行口座、コングラント経由からクレジットカードでの納入も可能です。また、コングラントを通して正会員、サポーターは毎年の継続納入ができるようになりました。ぜひ、ご活用ください。なお、正会員からサポーターへの資格変更、退会を考えている方は、その旨、ご相談ください。
*会費、サポーター費の他に「ご寄付」に関しても、コングラントの「寄付をする」を選択されますと、《今回のみ》に加え、《毎月》《毎年》をどちらも1,000円以上で継続してご寄付いただけるようになりました。ご利用いただければ幸いです。
⇒ www.charmjapan.com/join/
●編集後記
熊本で開催された日本エイズ学会学術集会・総会でCHARM事務局が発表したポスターが2年連続の優秀演題賞をいただくことになったことは大きな意味があります(P.7)。海外に移住し、勉強や仕事等をすることがごく当たり前になっているこの時代において、安心して暮らせるように社会や制度も合わせて変化していかないといけないと思います。CHARMが日本WHO協会の「だれひとり取り残されない外国人医療」事業の実行団体に選ばれたことは、そのような社会の実現への突破口になるような気がします(P.2)。
また森を創るプロジェクトが継続されることで次の企画が楽しみです(P.4)。 (ポ)












